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艸砦庵だより

河村正之のページ 絵画・美術、本、山、旅、etc・・・

山行記‐2 「ようやく御坂山と黒岳に登った!」 2015.5.17

 5月17日。今年ようやく二回目の山行である。今回も核心部は「出発するまで」であった。

 ふだん未明4時ないし5時に寝て、昼11時から12時頃に起きるという生活をしている私にとって、早起きは辛い。5時半に起きるためにはせめて0時には寝たい。しかし、酒を飲んでも寝付けない。結果として計画の延期を繰り返し、とうとう普段は避けている人出の多い日曜日の山行となったが、やむをえない。とにかく出発することだ

 熟睡というわけにはいかず、2、3時間寝たような寝ないようなあたりで起床。ともあれ、7:06の電車に乗り込み、八王子から大月までは特急あずさを使い、河口湖から天下茶屋行きのバスに乗る。

 

 太宰治井伏鱒二で有名な天下茶屋も「富士には、月見草がよく似合う」の碑も今回はスルーし、すぐわきの山路に入る。15分で主稜線に乗った。春蝉と筒鳥の啼き声。

 天下茶屋でバスを降りたのは私一人。日曜日にもかかわらず人っ子一人いないかと思いきや、そうもいかない。二人、三人とすれ違い、御坂山、黒岳山頂付近ではそれなりの人出。どうやら「三つ峠入口」から登る人が多いようだ。考えてみればバスを降りた天下茶屋の標高は1300m。稜線まで15分なのだから登山というにはちょっとズルというか、カンニングでもしているような気がしないでもない。山はきちんと麓から、というのが一応私のポリシーでもあるのだが、はて今回はどうしたことだろう。まあ体調次第ではそれなりの長丁場になるかもしれないということもあって、楽なアプローチを優先したのである。

 ともあれ、新緑というには少しすぎているが、橅やミズナラなどの広葉樹を主とする稜線の樹林帯の緑はみずみずしく、美しい。ところどころに石楠花や三つ葉ツツジ、山ツツジの花が彩りを添えてくれる。一か所残雪の南アルプス塩見岳方面が見えるところがあった。稜線はゆるやかな登り下りをくりかえし、徐々に高度を上げてゆく。ああ、来て良かったと思う。体内にたまった澱や毒素が少しずつ抜けてゆく気がする。

 ↓ こんな感じ

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 御坂峠の小屋は既に使用されていない。御坂山1596mも黒岳1792.7mもなだらかな、あまり山頂らしくないところ。黒岳は山梨百名山とかで、人出は多い。稜線は基本的に樹林帯で、アクセントのように小さな岩場がところどころにある。何ヶ所か富士が見えるように伐採されているのはともかく、鉄製の「カメラスタンド」まで設置されているのは少々やり過ぎという気がする。

 ↓ 御坂山山頂 ここでは誰とも会いませんでした。

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 ↓ お約束の富士山と河口湖 

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 ↓ 途中にあった門番のような橅の巨木二本 

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 例によって歩き始めて3時間ほどは好調だが、4時間目あたりから疲れが出てくる。今回、一応の目標は大石峠までだが、調子が良ければその先、節刀ヶ岳、鬼ヶ岳までもと目論んでいた。しかし中藤岳を過ぎたあたりの気持の良いところで一休みの時に、覚えず寝入ってしまった。ほんの20分ぐらいだったろうが、これで大石峠から下山と決まってしまった。まあ、その先はまた次の課題とすればよい。この富士山麓北方の節刀ヶ岳を中心とする長い稜線はずいぶん前から来たかったところなのだ。いくつかに分け、また季節をかえ、ゆっくりと味わっていくこととしよう。

 ↓ 今回は届かなかった右、節刀ヶ岳、左十二ヶ岳 

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 不逢岳を越え、大石峠からは九十九折りの路を淡々と下る。バス亭に出ても次のバスまでは30分以上待つことになるので、舗装道路を河口湖まで歩き、そこからバスに乗って帰った。河口湖周辺では、中国をはじめとする外国人観光客の多いのが目についた。これもまた例の世界遺産効果とやらであろうか。                   (2015.5.22)

 コースタイム天下茶屋10:20~御坂山11:10~20~御坂峠11:45~黒岳12.55~13:15~中藤山14:30~大石峠15:45~大石伝統工芸館バス亭17:33