艸砦庵だより

河村正之のページ 絵画・美術、本、山、旅、etc・・・

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

石仏探訪-57 「陽石・金精について」

先の5月6月の山形への旅では山登りとは別に、興味深い石仏をいくつも見ることができた。並行して「陽石」もいくつか見た。陽石は「石仏」とは呼べないが、石仏‐石造物という存在の根幹に深く通底するものである。 「陽石」とは「陽根石」つまり「勃起した男…

小ペン画ギャラリー-34 「700点」

猛暑、酷暑に打ちのめされつつ、何とかしのぎ、かわし、やり過ごす。精神と生活を退廃させず、最低限の健康を維持し制作するには、日々の家事や必要な雑事、生活、付き合い・連絡といったルーティンワークの手を抜かないことだと、自分に言い聞かせる。 タブ…

小ペン画ギャラリー33 「十六羅漢‐3」

十六羅漢、その3、シリーズ(?)の最後。 テーマ、意図については既述。結果的に9ヵ月にわたって断続的に描いた16点中、オリジナル羅漢が12点。途中での柔軟な方針変更(?)=外部性の導入による「倣貫休」が2点。そして羅漢図ではないが、同じく過去の…

小ペン画ギャラリー32 「十六羅漢‐2 倣貫休と倣非羅漢画」

十六羅漢その2。 私が興味を持つ人間像のタイプの一つに、僧侶や修道士、巫女や修行者といった宗教者の存在がある。私は無宗教者であり、無神仏論者だから、直接宗教的問題とかかわるのは難しい。だが宗教的問題そのものではなく、その周縁に位置する人間に…

石仏探訪-56 「只見町から金山町の鮭立摩崖仏へ」

7月10~12日、福島県の只見町へ行ってきた。山旅と言いたいところだが、目的①は現在進行中の、私の詩歌集(俳句・短歌・詩/自費出版です)の編集作業の詰めを対面で行うこと。(秋ごろ?発行の目途がたったら、またアナウンスします。) 30年以上前に…

小ペン画ギャラリー31+石仏探訪57 「十六羅漢‐1」

小ペン画とは限らず、作品を「○○シリーズ」と自分で名付けることはしない。ヴァリエーションということはある。あるモチーフやテーマから、結果として、たまたま必然的にいくつかの関連性のある作品が生まれ出たときの話。今回は結果としてだが、途中から例…

「擬死再生=生まれかわり」の山歩き‐月山と月読命(2023.6.21)

縁あって、五月に引き続き今年二度目の山形の旅、六日間。 今回は修験道に縁と関心のある奈良県在住の若い作家A君と、そのパートナーのやはり作家兼援農旅人のTさんに誘われて、出羽三山めぐりが軸。修験道を補助線とする「擬死再生=生まれかわりの旅」(そ…