艸砦庵だより

河村正之のページ 絵画・美術、本、山、旅、etc・・・

2015-01-01から1年間の記事一覧

アトリエ風景 ~ この1年

一月の末にブログとHPを始めてほぼ1年、正確には11カ月がたつ。この間にUPした記事は50本弱、月平均4本少々。いわゆるブロガーには及びもつかぬが、自分としてはまあまあではないかと思っている。というか、現状ではほぼ精一杯というのが本音。 ↓ アトリ…

冬至の日(12月22日)に陣馬山に登った.

今年も残り少なくなってきた。年内にもう一度どこかに登ろうと思った。天気予報を勘案して12月22日にする。ふと見れば冬至とある。一年で昼が最も短く夜が最も長い日。この日を境に昼が長くなる。つまり再生復活の日。そう言えば今は25日と決まっているクリ…

通り矢尾根から三室山を越えて青梅・吉野街道に友人の個展を見に行った。(2015.12.6)

古い知り合いの、30代の予備校講師時代の同僚だったS君から個展の案内状が届いた。場所はと見れば、青梅の吉野街道沿い、uoriというギャラリー。ずいぶん辺鄙なところで、と思う。会期は12月6日から20日までの土日のみ、5日間とこれまた妙にイレギュラー…

風(邪)とともに九州・四国・中国の山旅(黒岳・高縄山・文殊山~源明山) その-2

11月24日(火)晴れ時々曇り 本日の予定として、私は臼杵から八幡浜経由、松山に夕方着くために昼頃には日向に行かなければならない。K澤夫妻は夜7時過ぎの飛行機。午前中、高千穂峡に行くことにした。ちなみに私は高千穂峡というから当然高千穂の峰があると…

風(邪)とともに九州・四国・中国の山旅(諸塚・黒岳 伊予北条・高縄山 周防大島・文殊山~源明山) その-1

今年七月、甲州小菅に遊び、一夜、K澤夫妻、H川夫妻と飲んだ。その時に出た話が今回の旅の発端である。 K澤、H川と同様に、私が大学教員時代の一時期顧問をしていたサークルの数少ないメンバーだった一人に、T辺君がいた。東京生まれの東京育ちににもかかわ…

山行記-9 快晴の本社ヶ丸に登ってきた (2015.11.5)

しばらく間が空いた。7月下旬の奈良倉山のあと、9月下旬にグランドキャニオンとヨセミテを歩いたが、それは「トレイル歩き」であって、今思い返してみても「山登り」をしたという気がしない。もちろん、それはそれで素晴らしい体験ではあったが。10月には何…

アメリカに行ってきた-その2

1日目 9月15日(火) 成田~ロサンゼルス~ニューヨーク 煙草が吸えない。ロサンゼルス空港内にスモーキングルームはない。乗り換えの間に外に出て吸えるはずが、時間が押して結局ニューヨークまで吸えなかった。吸えないと決まっている間は覚悟しているか…

山行記 -7 グランドキャニオンのブライド・エンジェル・トレイルを歩いた (ちょっとトレイルランについても考えてみた) (2015.9.20)

9月20日(6日目) グランドキャニオンのブライド・エンジェル・トレイルを歩いた。 このルートはグランドキャニオンの真ん中というか、ある程度核心に触れる長めのルートを歩きたいという私の希望であるとともに、ここに何度も来ていながらそのたびに家族連…

アメリカに行ってきた -1 

アメリカに行ってきた。 若い頃の、ベトナム戦争やら何やらの影響というか、こだわりのようなものがあって、「資本帝国主義国」アメリカに行くことはたぶん一生ないだろうと思っていたし、公言もしてきた。また、アメリカ美術と言えば、抽象表現主義やポップ…

数寄和「秌韻」展 展示作業終了 いよいよ明日から始まります。

明日から始まる西荻窪、数寄和の「秌韻」展の展示作業が終了しました。 右の有機的なフォルムを持った作品が細川貴司さんの作品です。 これら以外にも多くの作品が出品されます。 多くの方の御来場をお待ちしております。

サイ・トゥオンブリー展を見た

A(君)、S(君)へ。 お奨めの「サイ・トゥオンブリー 紙の作品、50年の軌跡」展(原美術館)を見てきた。君たちが強く勧めなければ、たぶん結局は見に行かなかっただろう。最終日前日の土曜日のせいなのか、この手の展覧会としてはずいぶん混んでいた。 …

展覧会の御案内 ―「秌韻」展 西荻窪:数寄和

続いた猛暑もようやく一段落のようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。暑さに弱い私は夏バテ・夏眠の日々で、このブログの方もすっかりサボっておりました。(書くべきことはたまっているのですが・・・) さて、まもなく別記のように、9月11日(金)~20…

先月(2015.6)読んだ本 『A 3』森達也 など 

今年の梅雨は比較的過ごしやすかったように思う。そのせいで制作の方もまあまあ順調だったというか、新しく大きな作品2点に取りかかったこともあり、あまり読書に慰安を求める度合いも少なかった。その結果、読了したのは下記の10点。 ①『ぼくには数字が風…

山行記-6 地下足袋をはいて登った奈良倉山+おまけの大白沢(中間部のみ) (2015.7.21)

小菅村に行こうということになった。 大学時代の教え子H夫婦とその生後9カ月の娘と一緒に。初めての子育て、まあ何かと大変で、気晴らしもしたいのだろう。 小菅にはH君の先輩にあたる、正確には私の教え子とは言えないまでもそれに準じた縁のあった(?)K…

「蜂の子」を料理して食べた

美術関係の予備校や大学で教えてきた期間が長かったから、いわゆる教え子というのがたくさんいる。多くは在籍中だけの淡いかかわりか、その後せいぜい数年程度の縁であることが多いが。しかし何年か、あるいは二、三十年もたってから付き合いが復活するとい…

山行記-5 富士周辺・節刀ヶ岳~鬼ヶ岳(2015.7.13)

梅雨明けはまだのようだが、二三日晴れて暑くなるらしい。そしてその後は台風の影響か、しばらく天気が悪いという。では、山だ。前回からちょうど二週間たつことだし。 5月17日に行った天下茶屋から御坂山・黒岳を経て大石峠の続き、節刀ヶ岳から鬼ヶ岳へと…

「鴨居玲 踊り候え」展の黴(カビ)

ここのところ、ぜひ見たいというほどではないが、まだまとまって見たことがないから、一度は見ておこうといった感じの展覧会が、いくつか開催されている。だが、それらをすべて見るということは、なかなかできるものではない。 私の住んでいるあきる野市、武…

山行記‐4  月夜見山に登った  (2015.6.29)

今年の梅雨は、今のところ雨の日も蒸し暑い日も少なく、しのぎやすい。だから山に行くにはもってこいなのだが、実際にはそうならない。しのぎやすい気候だと制作もはかどり、制作がはかどれば、山に行く欲求も減るからである。前回の山行から4週間もたった。…

先月読んだ本 (2015.5)

五月に読んだ本は10冊。多くはないが、まあ普通。 ①『谷内六郎の絵本歳時記』 谷内六郎 横尾忠則編 1981.7.25 新潮文庫 【美術】 私は谷内六郎(1921-1981)という画家(というべきかイラストレーターというべきか)については、長くその表紙絵を描いていた…

ターコイスブルーの卵

午後4時。裏山歩きというか、山散歩に出た。登山とかハイキングとかのレベルではない。ほんの1時間半ほどの、いつもの健康保持兼気分転換のためである。 自宅から歩いて行くのに、弁天山・城山(330m)エリアと、横沢入り・天竺山(310m圏)エリア、秋川丘…

フナオカキャンバスとパイプオルガン ‐1

先日、次の制作のためにF100号とF50号のキャンバスを用意しようと思ったら、ちょうどそのサイズが手元に無いことに気づいた。そこでいつも使っているロールキャンバス(フナオカB4DX)を購入しようとして、とりあえず値段を調べようとネットで見たら、どこで…

山行記‐3 奥多摩・石尾根 倉戸山~倉戸山 (2015.6.2)

腰を痛めた。 10日ほど前に表参道のエスパス・ルイ・ヴィトン東京に、“Le fil rouge”(ル・フィル・ルージュ 赤い糸)という展覧会を見にいって、ある映像作品のブースに入った。そこは真っ暗で、目が多少慣れたと思ったあたりで慎重に椅子(と思われるあたり)…

モロッコ・チュニジアの旅 10 トドラ峡谷~メルズーガ・砂漠テント泊

2月8日 7:45ホテル発。ノマド(遊牧民)の集落に行く。清冽な水の走る、谷あいのわずかばかりの耕地と泥レンガの家。花盛りのアーモンド。家の中で絨毯造りの糸紡ぎを見せてもらう。織物というのは世界中どこでも原理としては同じものなのだ。 ↓ ガイドの説…

モロッコ・チュニジアの旅 9 2月7日 ザゴラからトドラ峡谷へ

2月7日 6時起床。日の出を見る。すばらしく美しく、また単純きわまりない一瞬。 ↓ サハラの夜明けです。 ↓ サハラの砂です。持って帰ろうとビニール袋を用意していたのに、持って帰るのを忘れた。 朝食後、駱駝に少し乗って、車へ戻る。以後、往路を辿り、ワ…

先月読んだ本 (2015.4) 「朝鮮と日本に生きる 済州島から猪飼野へ」

先月(2015年4月)に読んだ本は以下の通り。 ①「女」 山本容子 中公文庫 2001.4.25 【美術】 ②「ルーカス・クラナッハの飼い主は旅行が好き」 山本容子 中公文庫 1999.7.18 【美術】 ③「花篝 小説日本女流画人伝」 澤田ふじ子 △ 中公文庫 1989.5.10 【美術・…

山行記‐2 「ようやく御坂山と黒岳に登った!」 2015.5.17

5月17日。今年ようやく二回目の山行である。今回も核心部は「出発するまで」であった。 ふだん未明4時ないし5時に寝て、昼11時から12時頃に起きるという生活をしている私にとって、早起きは辛い。5時半に起きるためにはせめて0時には寝たい。しかし、酒を飲…

植物誌‐現在わが家にある樹木 

ここ何年か女房が庭いじりというか園芸に凝っている。春になると日々、穴を掘り、苗木を植え、また園芸店に行って何やかやと買ってきたり、注文したりしている。 その種類や植える場所など、多少の相談はしてくるものの、私が反対することが多いせいか―反対…

モロッコ・チュニジアの旅 8  2月6日 マラケッシュからサハラ砂漠へ

早朝5:50起床。まだ暗い中、朝食を済ませ、7:20迎えの車で出発。寒い。吾々のほかは中国人5名(四川省の4人家族と北京の一人旅の大学生)とブラジルの若者2人組。 アトラス山脈越えは快適。ただし一行10名中3名は車酔いで苦しそうだった。ゲロゲロ・・・…

路傍のアート 門扉編-1(モロッコ)

街角でふと鉄の匂いをかぐというか、鉄の気配を感じることがある。 鉄は世界で最も多く存在する物質であるから、世界は鉄の匂いに充ちていると言ってもいいのだが、そういうことではない。実用品としての鉄はその優れた性質のために、『銃・病原体・鉄』(ジ…

モロッコ・チュニジアの旅 7 マラケシュ・3日目

2月5日 マラケシュ・3日目 この日行ったのは以下の五か所。 ①マジョレル庭園+ベルベル美術館+イブ・サンローラン・ギャラリー ②アグノウ門 ③サアード朝墓墳群 ④エルバディ宮殿+ギャラリー「MMP+展」 ⑤伝統工芸館 ①マジョレル庭園はメディナの外、新市…