艸砦庵だより

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石仏探訪-9 「閑話-三題 烏瓜と石仏と野外アート展(青梅市黒沢・長淵)」

 昨日、女房の所用につき合い、青梅市の黒沢へ。もちろん、石仏探訪という下心あってのこと。
 山あいの沢沿いに延びる集落は、道も昔とあまり変わっていないようで、多くの石仏が昔とあまり変わらない位置にたたずんでいるように思われる。龍雲寺、聞修院、檜原神社と、何か所かの路傍の石仏を見る。
 ↓ 聞修院の向かい地蔵堂の内部。施錠されているが、格子の隙間から撮影。右手前は繭玉を模しているのだろうか。
 右から地蔵菩薩丸彫立像。寛政9年/1797年。台座に「奉供養 六道抜苦尊 常称念仏講」とあり、当時の人々の考えといったものがうかがわれる。その左、地蔵菩薩 丸彫半跏座像。享保4年/1719年。共に前掛け帽子等で像容姿はよくわからない。
 その左は享保13年/1728年の一石一字供養塔。一番左が延享元年/1744年の青面金剛立像浮彫立像 笠付角柱。
 いずれも像容等はよく見えないのは仕方がないが、保存状態は良さそうだ。
画像に含まれている可能性があるもの:室内
 
 ↓ 龍雲寺の墓地入口にある地蔵菩薩錫杖 丸彫座像を主尊とする三界万霊等。
 基礎には「地蔵菩薩大慈悲 若聞名号不随黒闇」とあり、この寺の開基である水村氏の子
 孫が、母と共に建てたようだ。 
画像に含まれている可能性があるもの:立っている人、植物、空、木、草、靴、屋外、自然
  
 ↓ 聞修院の入り口にある観音菩薩丸彫座像を主尊とする廻国巡拝塔と経典供養塔を兼ねたもの。明治14年/1881年観音だから涎掛けは要らないとおもうのだが…。画像に含まれている可能性があるもの:植物、木、花、草、屋外、自然
  次いでこれも青梅市内だが、少し離れた大荷田川中流で開催されている「ONITA 東京里山野外アート展」を見に行く。何人かの知り合いも出品している。作品行為と自然・風景などといったことを、ぼんやりと考えてみる。
  ↓ 「ONITA 東京里山野外アート展」 鈴木斉さんの作品。
画像に含まれている可能性があるもの:木、植物、草、屋外、自然
  ↓ 「ONITA 東京里山野外アート展」 原田丕さんの作品。
画像に含まれている可能性があるもの:屋外
  ↓ 「ONITA 東京里山野外アート展」 平昇さんの作品。
画像に含まれている可能性があるもの:靴、屋外
  近辺には少数だが興味深い石仏などもあったが、はや夕闇が迫り、うまく撮影できない。
 そろそろ引き上げようかという頃、烏瓜を見つけた。今年はなかなかまとまって烏瓜を見ることができなかったが、これでようやく恒例の秋の深まりを感じさせる色彩を飾ることができる。
先に生けた山帰来(サルトリイバラ)の葉は枯れたが、そのまま壁に飾っていたものと合わせて、豪奢な秋の彩合いを楽しんでいる。 
 ↓ 烏瓜にもう少し緑色のものがあると良いのだが…。
画像に含まれている可能性があるもの:植物
 烏瓜も地蔵堂も共に荘厳(しょうごん)ということである。