5月11日はキクの一周忌だった。キクとは、21年間飼っていた猫のこと。FBのプロフィール写真に、私と一緒に写っている猫。
1999年の4月にあきる野市に転居。新学期、中学生になった息子が帰宅途中で、捨てられていた生後一か月ほどの仔猫を拾ってきた。
↓ 1999年6月。
わが家に来て2か月たった頃。外界が気になってしかたがない。
わが家の女房が猫好きで、結婚した時にも、それまで実家で飼っていた(ノラ出身の)猫を嫁入り道具として持ってきた。猫好きではなかった私だが、しかたがない。以来、その時どきで猫を飼っていたが、病気になったり、事故にあったり、家出したりと、なかなか長続きはしなかった。
キクは丸21年と一か月、共に暮らした。
↓ 1999年夏。
3か月目頃。完成した新居を見に私の両親がやってきた。その両親もとうにいない。後ろは女房の陶芸小屋。
↓ 2001か2002年頃。
青春少女時代(?)のキク。元気一杯。陶芸小屋の屋根に駆け上り、あたりを睥睨する。
↓ 2013年。
疲れて寝入った女房に寄りそう。長老の域に達し、体重が増え、貫禄がついて、ほぼ相似形。
↓ 2018年11月13日掲載の通販誌『フェリシモ 猫部』に「里山の三毛猫・キクとミケタ」として取材を受ける。写真はその時のカメラウーマンが撮ったもの。詳しくは以下で。
↓ 2014年3月。
35年来の友人M君が酒を飲みにやってきた。彼も以前は猫を飼っていた。猫可愛がり。
↓ 2019年。
50年来のつきあい、高校山岳部の後輩F嬢が山登りの途中で立ち寄る。老猫にはなっていたが、嫌がりもせずサービス。
↓ 2018年大晦日。
初孫と共に。世代はめぐる。
人生はいつだってハードなものだが、そのハードで、ストレスの多かった40代、50代の私と21年間も付き合ってくれた。気のやさしい猫で、こちらの調子の悪い時には寄り添ってくれて、ずいぶん慰められた。そして歳をとり、力尽き、寿命が尽きて、逝った。それが一年前。
↓ 2019年1月。
FBプロフィール用に撮影した中の一枚。製作中の二階のアトリエにもよくやってきた。最後の1年ぐらいはもう階段が登れなくなっていたのに、死ぬ少し前に突然登ってきたのには驚いた。何か言いたいことがあったのか。自力で階段を下りるのはもはや難しく、抱きかかえて下りてやった。
すでに火葬し、骨になって、女房の作った小さな骨壺に入って、今は仏壇の上に置いてある。近い将来に、近くの取得済みの河村家の墓に納める予定。
FBにはあまりプライベートなことは投稿しないようにしているのだが、まあ、たまにはいいだろう。わが家を訪れた友人たちにも嫌な顔一つせず(?)、抱かれていた。そんなキクを知る友人たちへの報告と供養を兼ねて、この一文と写真を投稿します。合掌。
(2021.5.13)